「うまくいかない・・」コスト削減の課題になる間接経費の特徴 | ディーコープ株式会社

「間接経費のコスト削減」に取り組む前に知っておきたいヒント集

  • 「コスト削減」取り組みを始める前に(ヒント集)

    2021/10/23

    2. コスト削減の課題になる間接経費の特徴

    「うまくいかない・・」コスト削減の課題になる間接経費の特徴

    間接経費の削減について、自社で取り組んでもなかなかうまくいかない・・と悩んでいる企業も多いとお聞きします。
    そこで今回は、「間接経費の特徴」、そして「間接経費削減の課題とは何か」をお話します。

     

    間接経費の特徴

     

    まず間接経費の特徴として以下3つが挙げられます。

    • 全体像の把握が難しい
    • 支出を行うユーザーと、支出先となるサプライヤが多岐に渡る
    • 調達専門人材の不足

    それぞれ解説していきます。

     

    全体像の把握が難しい

    間接経費は管理会計上固定費に含まれますが、まれに生産高や売上高に応じて発生する変動費的な支出も発生します。
    また財務諸表上で見ても、製造原価・販売管理費・償却費という3つの部分に含まれています。

    これらのことから全体像の把握が難しく、精度の高い管理がしづらいという特徴があります。

     

    支出を行うユーザーと、支出先のサプライヤが多岐に渡る

    品目とその種類が多岐に渡るため、支出金額や買い物をする回数も品目毎に大きく異なり、多くのサプライヤとの取引が発生してしまいます。
    品目によっては社員がそれぞれで購入する場合もあり、支出を行うユーザーが多いのも特徴の一つです。

     

    調達専門人材の不足

    間接経費はその種類が多岐に渡ると先述しました。
    品目毎にサプライヤと交渉する削減のコツやノウハウが存在すると考えると、品目毎の専門担当を置くことがいかに難しいかが分かります。

     

     

    間接経費削減の課題

     

    先述の3つの間接経費の特徴から、全社を挙げて間接経費の削減に取り組む際に解決しなければならない課題があります。
    それは「全社の間接経費支出を可視化」し、「管理できる支出を増やす」ことです。

    間接経費支出の可視化

    まずは支出の可視化についてですが、「どの品目でどれほどの支出をしているのかが分からない」状況にある企業も多いです。

    分かりやすく言うと、家族の中で毎日の買い物を工夫し、支出を抑える努力をする母親がいる傍らで、知らない間に母親以外の家族が無駄遣いをしまくっているという状況です。

    支出を可視化するためには全社横断の購買ルールを設定し、そのルールを全社員で徹底することでイレギュラーな購買を無くさなければなりません。

     

    管理できる支出を増やす

    次に、間接経費の管理できる支出を増やすことについてですが、言い換えると管理する品目を拡大するということです。

    しかしながら、多くの企業は支出金額が大きくコスト削減の期待値が高い品目やコスト削減しやすい品目ばかりに管理が集中しがちです。

    同じ品目ばかりやっていたら、いずれ効果が出なくなることは想像に難くないでしょう。多岐にわたる取組みづらい品目も管理対象にしていかないと、多くの削減効果を見込むことはできません。

     

     

    まとめ

     

    間接経費の特徴と課題について簡単にお話しました。

    今回の話で「間接経費削減に取組むのは難しい」と感じられた方もいらっしゃるかと思います。
    確かにハードルが高い面はありますが、前回もお話しした通り、コストは削減した分がそのまま利益になります。
    適正な購買を行うためにも、どの企業でも取り組む必要性・価値があると言えます。