【必読】“抵抗勢力”を味方に変える社内導入戦略とは？

拝啓　秋冷の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
日増しに秋も深まり、ビジネスにおいても“実り”を求める季節となりました。

今回は、購買管理システム導入を進める中で、多くの企業で共通して立ちはだかる“見えない壁”――社内の抵抗勢力への具体的な対策をご紹介します。

※本記事は、2025年9月に実施した弊社独自の購買担当者実態調査をもとに構成しています。

部課長クラスの皆様にとって、システム導入は「現場と経営の橋渡し」を担う重大なミッションです。しかし実際には、

こうした“消極的な空気”が根強く残り、プロジェクトが進まないケースは少なくありません。

アンケート調査によれば、システム導入時の主な障壁として、**「業務プロセスとの適合性」（39.8%）、「導入コストへの懸念」（28.9%）が挙げられ、加えて「社内の理解・協力不足」（18.1%）**も無視できない要因です。

特に中間管理職にとっては、「上からの指示」と「現場の反発」の板挟みになりやすく、“推進役”なのに孤立無援”という構図が生まれがちです。

なぜ導入が進まないのか？
最大の理由は、「なぜ今、導入するのか」が現場に正しく伝わっていないからです。

調査では、購買部門の約27.7%が“プロセスの非効率”を課題とする一方で、導入の価値を“実感できていない”管理職・現場も多く存在します。加えて、全体の73.5%が情報収集をしていないという事実も明らかになっています。

この“情報の断絶”が、目的意識の希薄化を招き、現場の「やらされ感」を生む最大の原因です。

成功企業に共通するアプローチは明確です。

① 巻き込み型コミュニケーション

導入前に部課長主導での説明会を設け、現場の課題をヒアリングした上で、導入目的を「業務のムダを減らすため」として自分事化。意見を拾い上げることで「やらされ感」から「関与感」へ転換。

② 小さな“成功事例”の共有

一部部署での先行導入で、**「承認時間が50%短縮」「サプライヤーの対応時間を30%削減」**などの成果を数値化して共有。特に、同じ業種・業態の企業による成果事例は説得力が強く、「うちでもできそう」という安心感につながります。

③ PDCAでの改善フローを設計

一度導入した後も、月次で課題ヒアリング→対応→周知というフィードバックループを回し続ける。結果、「現場が言っても無駄」ではなく「言えば改善される」という信頼が醸成され、導入文化が根付いていきます。

どれだけ優れたシステムでも、“使われなければ意味がない”。抵抗は単なる“壁”ではなく、変革への“入り口”です。

中間管理職が担うべき役割は、「導入すること」ではなく「納得させること」。共感と理解を軸に据えたマネジメントこそが、現場を動かす最大の武器となります。

中間管理職の皆様の取り組み一つひとつが、会社全体の生産性向上とDX実現に直結します。ぜひ、貴社でも“抵抗を味方に変える仕組み”を築いていきましょう。

ご質問や個別相談も随時承っております。お気軽にご相談ください。

DeeCorp メールマガジン